3600年周期の謎 [INDEX]
第1章では、世界で起きている天変地異、異常気象、生態系の変化、そして、小惑星のたび重なる飛来といったものを紹介し、検証してみた。その中で、注目すべき新しい情報が出てきた。
それは、3600年周期で起きる地球の大クラッシュというレポートである。
フォトン・ベルトは、1万1000年周期で大異変が起こるとされていたが、それよりもはるかに短いサイクルで、私たちの地球はポールシフトや絶滅現象を繰り返しているのである。どうやら、フォトン・ベルトの他にも何かしらの影響がひんぱんにあると考えざるをえない。
すでに述べたが、地下都市計画もフォトン・ベルト対策という観点からは意味がないのに進行している。� �ォトン・ベルトだけでは説明がつかない事態に出くわしたというしかない。
いったい私たちの地球は、いまどのような状態を迎えようとしているのか。
2012年12月22日という日は、やはり最後の審判の時なのか。
それは回避できるのだろうか。
私はこれまで世界中の国々を旅してきて、それぞれの国でその国の文化と結びついた予言の数々を聞かされてきた。洋の東西を問わず、この変容の時代において、何かが大きく働きかけていることをそれらの予言から想像できた。時代をひっくり返すような出来事が、予言の中でシンボル的に実に詳しく述べられているのである。
古代文明のほとんどに今日の情報が残されているという点に、私たちの今と未来が暗示されている気がしてならないのである。地球の最後
地球の最後を予言した魔女 [INDEX]
ある予言者を紹介したい。私がもっとも関心と興味を持っている人物である。
15世紀のイギリスに、マザー・シプトンという女性の予言者がいた。彼女は普通の主婦だったのだが、「魔女狩り」に遭い、火あぶりの刑を受けて殺されてしまうまでの50〜60年の間に、じつにさまざまな予言を世に残した。中世の世界では、彼女のような特殊な知識を持つ女性や、特に神秘について明かす女性は魔女扱いされ、集団狂喜の餌食にされた。マザー・シプトンもそのひとりで、彼女は自分の死まで詳しく予知していたのである。
彼女は予言を詩として残した。その中にはテレビや潜水艦、電話など、その時代の表現を使 ってではあるが、今日のテクノロジーについてすべてといってよいほど、詳しく予言している。
では、彼女はどういうふうにして、それが予言できたのだろうか。未来を見るためには、まず時間に対する感覚を変えてしまうのではないかと私は思う。つまり、過去、現在、未来といった直線的な時間は存在しないという観点にならないと、予言できないのではないだろうか。
つまり、マザー・シプトンは、タイムトラベルをしていたというふうに考えられるのだ。いやむしろ、時間の定義を変えることによって、今、ここに宇宙のすべてが存在するというふうにいったほうがよいかもしれない。
そして、「すべてが融合する一点」(マージング・ポイント)に立ち会ったであろうマザー・シプトンは、人類の最後を予言し� ��いる。そこには「非常に大きな規模でのカタストロフが訪れる」と書かれているのである。
それはいつ訪れるのだろうか?
残念ながら彼女の予言でははっきりしてはいないのだが、流れをつかむことはできる。そこにはテレビらしきものが現れて、世界の王が戦争を引き起こし、そしてその後に、天にドラゴンが現れると書かれてある。また、データファイル8をご覧いただければ、そのドラゴンが通過するときに地球上の人間の記憶が消えるとか、大変な地変が引き起こされるなどと書かれてある。その後にはドラゴンは再び現れるとも言っている。ドラゴンは二度も地球を通過する。そしてその二度目が人類にとって最後の試練となると、文献には残っているのである。
マヤ、アステカ
マヤ� ��アステカ、インカ族に伝わる2012年 [INDEX]
実はそういう内容に似た予言は、中南米の古代文明であるアステカやマヤ、インカにも残されているし、アメリカ・インディアンのホピ族にもある。
マヤ文明は紀元前1500年頃に興り、820年頃には急激に衰退した文明である。
マヤ文明は天文学と数学が非常に発展していた。天体の動きに注目し、非常に正確に観測していた。
彼らは2万5640年を大きな歴史のサイクルとして考える「ロングカウント・カレンダー」を持っている。そしてそれを5つに分け(1サイクルは5128年)、現在は最後の5つ目のサイクルとなっている。また、5つ目のサイクルのスタートは紀元前3113年、終わりが2012年12月22� �となっている。
(中略)
いっぽう、アステカ文明にも同じようなカレンダーが残されている。多くの研究者がこのカレンダーと天文学のデータなどと対比したところ、過去の出来事や現代の出来事と驚くほど一致していることから、特に最近になって、未来の予言ではないかと注目されているものである。
彼らもマヤと同様、地球の歴史を5つの時代に分けている。第一の時代は土、第二の時代は風、第三の時代は火、第四の時代は水によって滅び、そして現在われわれが住んでいる第五の時代は、カレンダーによると「火山の大爆発、食糧危機、大地震によって終わる」と記されているという。
そして気になる滅亡の日付だが、それもやはり2012年12月22日(23日という説もある)というのだ。
さ� �にインカ文明に目を向けてみると、古代インカ族の子孫がケロ族として現存している。アメリカの人類学の研究家ジョージ・ウィルコックはケロ族のシャーマンのもとで長期間トレーニングを受けた。その彼女が著書の中で、「ケロ族の予言では、世界を"父の時代""息子の時代""精霊の時代"の3つに分けている」とし、さらに「精霊の時代は1990〜93年の間に始まり2012年に終わる」と述べている。
ここでも、フォトン・ベルト突入の時期とされる2012年がクローズアップされる。こうした符合はいったい何を意味するのだろうか。
終末の到来
終末の到来はおとぎ話ではなかった [INDEX]
私は世界のさまざまな遺跡を訪ねながらいろいろデータを� �めた。そして古代文明に伝わる神話の中には、必ず2つの共通点があることに気づいたのである。
ひとつは、古代人は暦にとても深い興味を示していて、正確なカレンダーが各々の古代文明において製作されていたということである。もうひとつは、そういったカレンダーを製作するのに必要な、高度な天文学的な知識を有していたことである。
マヤも、アステカも、インカにしても、ここまで述べてきたように、きわめて詳しくサイクルを区切っていた。そしてそれぞれの時代の間にはブランクがあり、そのブランクはカタストロフ的な時期であると表現されている。
本章の最後でも紹介するホピ族の予言が、それを一番わかりやすく説明している。例えば第一の世界があって、それが水によって滅び、その次の世界は 火によって滅び、そしてホピ族によると、現代は第四番目の世界であるというのである。そしてこれが最後の世界であると彼らははっきり言っている。
マヤ族でも、第一、第二、第三、第四、第五世界があるといわれている。そして必ずそれらの世界へ移動する間にカタストロフが起きるといわれている。しかも、現在は五番目の世界、つまり最後のサイクルであり、それが終わるのが2012年12月22日と予言しているのである。
このようにマヤやホピなどの先史民族が遺したカレンダーの奇妙な符合や、旧約聖書をはじめとする古代の文献に描かれたカタストロフの時期の一致などを考えると、これらのサイクルの最後と関係してくる現象はおとぎ話のようなものではなく、非常に物理的なものであろうと考えられる。
(中略)
世界中に遺された
世界中に遺された二ビル伝説 [INDEX]
話を二ビルに戻そう。シュメール神話によると、二ビルは木星とほぼ同じ大きさで、原始太陽系にとつじょ現れた惑星である。天王星と激突し、冥王星の引力を狂わせ、火星と木星にあった惑星ティアマト(フェィトン)を破壊した惑星であり、シュメールではその太陽系の出来事を、神々の戦いとして表し、それを「天界の戦闘」と呼んでいる。
二ビルはメソポタミア周辺だけで語り継がれた惑星ではない。
驚くべきことに、紀元前の古代の記録者たちは、謎の天体が地球に大災厄をもたらしたと記録していた。古代の世界では、この同じ星の存在について共通認識があったようである。
� ��中略)
ヨハネの黙示録
「ヨハネの黙示録」に残された記述 [INDEX]
ヨハネの黙示録には「天の星は地上に落ちた」「松明(たいまつ)のように燃えている大きな星が天から落ちてきて」「火のように赤い大きな竜」と記されている。
(中略)
「黙示録」は、ヨハネが絶望的な状況の中で啓示を受け、紀元95年頃に著された、地球の最後について描かれた書である。
ファティマ第三の予言
ファティマ第三の予言と二ビル [TOP] [INDEX]
余談ではあるが、聖書で Worm Wood と呼ばれている二ビルを観察するために、バチカンでは数十年前からすでに天文台を設置しているという話がある。彼らは天文学に真剣に取り組んでおり、アリゾナ州にあるマウント・グラハム国際天文台は、バチカン市国によって建設され、彼ら自身で望遠鏡が組み立てられているほどだ。
どのようにした勇気を持つジョン·ポール·第二幕
ただ、読者のみなさんも「ファティマの予言」という言葉を聞いたことがあるはずだ。1917年、ポルトガルのファティマで、3人の子どもたちの前にとつじょ聖母マリアが現れ、彼らの世界の終わりを告げたという有名な事件である。最終的には何百万人もの人々が聖母マリアの出現を見たというのだが、その具体的な予言の内容はマリアと子どもたちだけの間で交わされ(後日になって親たちと神父たちに伝えられたと言われているが)、全部で3つある予言の中で、長い間2つだけしか発表されてこなかった。3つ目の予言の内容を知った法王が失神したというのは有名な話だ。
99年に3つ目の予言も一部公表され� �が、法王が失神したといわれるほどの内容とは思えなかった。どうやら3番目の預言の真実は、まだ明らかにされてはいないのだろう。
私の直感では、第三の預言こそ Worm Wood の接近に関することではないかと考えている。
ニビルの地球接近
二ビルの地球接近を知っている者たち [INDEX]
ここまでくると、天変地異や生態系の変化と小惑星の接近、そして地球に向かって接近しつつある二ビルとの関連性に、思い至る読者もいるのではないだろうか。
とくに太陽から一番離れている冥王星で温暖化現象が観測され、それから太陽に向かって次々と太陽系の惑星に異変が起き始めていることも、二ビルの接近による影響であろうと考えると、納得できるものがある。
(中略)
さらに権力者たちが進めているといわれる「地下都市計画」も、これから起こりうる大カタストロフを証明するものではないだろうか。
古代からの警告
古代からの警告を受けとめよう [INDEX]
さまざまな予言が語る「世界の終わり」については、多少の時間のずれがあっても、これからの流れとしてカタストロフが起きるという全体像は当たっているように思われる。(中略)
非常に危険な天体がこの地球に定期的に接近するからこそ、彼らはその周期を測定せざるをえなかったのである。
3600年ごとにカタストロフが起きるということ、そしてそれが第一の世界、第二の世界、第三の世界という形で表現されていること‥‥。異なる古代文明のそのような共通点を私は重視している。
ついにNASAが
ついにNASAが二ビルを発見! [INDEX]
現代人も黙って見過� ��していたわけではない。
近代では、天王星と海王星の軌道にズレが見つかったことから、「海王星のさらなる向こうに未知なる惑星があるのではないか」と、18世紀から二ビルの存在を探していた。そしてその過程で発見されたのが冥王星であった。
その後、二ビルの探索は足踏み状態であったが、1983年にアメリカの「ワシントン・ポスト」紙が、「地球の衛星軌道を周回中のIRAS(赤外線天文衛星)がオリオン座の方角に巨大な謎の天体を発見した」との記事を掲載した。IRASはアメリカ・イギリス・オランダの共同プロジェクトであった。
さらに1987年、NASAが「惑星X」として冥王星の彼方に惑星がある可能性を公式発表した。それは冥王星のさらにはるか彼方にあることから、「超冥� �星」と呼ばれた。(中略)
それは木星と同じぐらいの大きさで、1000年以上の公転周期が確認されており、木星と火星を交差して大きな楕円軌道を描くという。まさにシュメールの伝承「交差する星=二ビル」とまったく同じものであった。
ニビルをめぐるロシア
二ビルをめぐるロシアの奇妙な動き [INDEX]
2012年12月、超巨大天体である二ビルが地球に再接近し、最悪の場合は接触する可能性もある。たとえ接触を免れたとしても、その巨大な重力と電磁波によって、地球の地殻が変動する。その結果、地震や火山の大噴火が頻発して、地球は壊滅的な打撃を受ける――。
この恐るべきシナリオを裏付けるかのような政治的な動きも、にわかに活発化し ている。 2002年9月13日、ロイター通信のアンドレイ・シュクシン記者は次のような記事を配信した。
ロシア、2003年問題に取り組む
ロシア議会のリーダーであり大統領のヴラディミア・プーチンは、2003年に国を襲うと予想されている災害の予期せぬ連鎖を回避するために、この3年間を必死で取り組みたいと水曜日に述べた。元大臣のプリマコフもリポーターに対し、「深刻な非常事態であり、生命を脅かすほどの変化に見舞われるかもしれないので、慎重な対策を必要とする。これをロシア国民に対して強調したい」と話した。また、クレムリン統一派閥のリーダーで、2003年問題を持ち出した人物であるポリス・グリズロフは、「この事態で人口が劇的に減少するであろう」と述べてい る。
しかも翌日には、なぜか「人口が劇的に減少する」の部分が抹消されていた。
何度読み返しても不思議な記事である。
だいぶ前から「ロシアは赤色に輝く謎の天体の撮影に成功した」「二ビルは2003年に最接近することが判明している」といった情報が流れていたことを考えると、この暗号のような記事の意味も浮き彫りになってくる。
警告する
警告する「ホピの予言」 [INDEX]
二ビルによって引き起こされる大カタストロフは、3600年周期で繰り返される、まさに宇宙の精妙なリズムによって繰り広げられる儀式といえよう。
それにしても、なぜそのような繰り返しの儀式を経なければならないのだろうか?
私の推測である� ��、私たちは物理的には大きく進化しても、精神的にはまったくと言っていいほど進化してないからではないか。文明を研究している歴史学者などは、どんな帝国であれ200年しか持続しないといっている。
それは何を意味するかといえば、人間の問題は心から生じていて、同じ問題が繰り返されるということが、私たちの歴史を通して考えてみるとよく理解できるからである。どんなに素晴らしい発想があっても、最終的には破滅的なことが引き起こされる。人間はもっとスピリチュアルな生き方を理解しないかぎり、永遠に同じ繰り返しが続くのではないだろうか。
(中略)
ホピの予言が語る「第四世界」、つまり現代文明の終末は、戦争と物質文明の到来から始まるとされている。
今日の世界情勢や物質至� �主義に陥った経済を眺めたホピの人々は、世界はもう後戻りのできない調和を失ったカオスの世界へと突入してしまったことを感じ取っているようである。
「第四の世界」を滅亡へと導く「第三の炎の輪」の中の争い(第三次世界大戦といわれている)が始まる時期が、そう遠くない将来に迫っているのだろうか。予言では、そのとき、創造主の怒りの現れとして「飢え」や「疫病」と同時に、「火」と「水」による地球的規模の大異変が襲ってくることになるのである。
物質主義の束縛から逃れてスピリチュアルな意識を取り戻し、地球や自然に対する守り手としての責任や任務に一日も早く目覚めなければ、私たちの前に待ち受けているのは、ホピ族のいう「大いなる清めの日」の到来であろう。それは人類が過去の文明で� �験した歴史の再現である。
フォトン・ベルトと突然
フォトン・ベルトと突然の変異 [INDEX]
これまでのところで私は、2012年に向けて、地球に住む人類も含むあらゆる生命が最悪の挑戦を受ける可能性があると述べてきた。
被害は物質的なものだけにとどまらない。第2章の最後では、二ビルの地球への接近に際し、その影響で私たちの集合無意識自体も変容するかもしれないと述べた。その「挑戦」によって、人類は進化せざるをえないこととなり、われわれに大きな意識の進化が起きるだろうと考えられているからである。
そうは言っても、意識の進化とは抽象的すぎよう。いったいどんな状況を意味するのか、ここではまず、それを見ていこう。
渡� ��氏は著書の中で、2012年12月22日にフォトン・ベルトに突入すると、人類は突然変異を起こすと述べている。要約してみると、
@ 太陽のエネルギーが届かない中で、電気装置や自動車などは使用不可となり、地球は
暗闇に包まれる、
A 地球上のあらゆる原子は、まるで電子レンジで加熱されるように燃えることなく変容し、
人体の原子構造も変化する。そしてすべての生命体のボディ・タイプが変容される、
B 地磁気の異常によってDNAのバランスが大きく崩れ、新しいDNAのバランスをもった
人類が誕生する、
C 人類は、三次元の空間から、まったく新しい時間軸へシフトする、
D そして最後に紹介した「次元のシフト」、つまり次元上昇こそ、「アセンション」だ、
と結論づけている。
じつさい、それらの変化の連続が2012年までにピークを迎えると、人類の集合無意識自体がリセットされる可能性もある。すなわち今までのすべてが消え、新しいものが始まる可能性があるのだ。
アセンションとセット
アセンションとセットになっている「はりつけ」 [INDEX]
イスラム教徒は危険です
「アセンション」という言葉の由来をご存知だろうか。
アセンションとは、辞書を調べると Ascension 、直訳すれば「上昇する」という意味だが、じつは聖書に言うところのキリストの復活を表している。
聖書では、死を克服したキリストは「次元上昇」をしたとされる。彼の肉体は滅びずして、彼自身が天昇したという意味である。
この「アセンション」というテーマは、実際に起きたことかどうかは別にして、私も含めて西洋人の根底にある最大のテーマではないだろうか。宗教上の話であり、歴史的な真実として実際に起きたかどうかを検証するのは難しい。しかし、ここで大切になってくるポイントは、アセンションが行なわれるまで、キリストが何をしたかという点である。
じつは、そこにこそ、今の地球と私たち人類に関連づけられる重要なキーワードが潜んでいる。
キリストは「はりつけ」の刑を受け� �あと復活し、天に上昇した。しかし、逆に言うと、はりつけという儀式がなければ、キリストのアセンションはなかったのである。
現代人は今
現代人は今、はりつけ状態にある [INDEX]
アセンションの前に crucifixion 、つまり「はりつけ」状態が訪れるということを見逃してはなるまい。キリストが再生する、すなわち甦って復活するためには、一度死ぬという儀式的なアクションが必要なのである。
現在の世界で、この「はりつけ」を象徴する問題は限りなくある。
すでに述べたように生命体の絶滅現象、劇的な気象の変化、地変、政治・経済システムの崩壊、9・11と、それ以降の世界情勢などである。こうした事態も地球がアセンションする直前には、はりつけ状態が起こると考えればしごく当然のように思えてくる。
(中略)
アセンションはもう私たち
アセンションはもう私たちにプログラムされている [INDEX]
はりつけからアセンションへと至るプロセスは、じ� �はわれわれの意識の中にもブロックされているのである。
出産のプロセスを考えてほしい。まず母親の陣痛が始まると子宮が収縮し、子宮口が開く。そして赤ちゃんは産道を通って出てくるわけだが、へその緒に圧迫されるなど命が危険にさらされることもあり、赤ちゃんにとってはまさに命がけである。しかし、この苦しみを乗り越えなければ、誕生することはできないのである。
私たち人類は、今まさに本格的な陣痛を迎え、これから産道を通って生まれようとする寸前の状態にあるといえる。これから2012年までに徹底的に陣痛を経験するであろう。しかし、陣痛と陣痛の間には間があるように、2012年まで休みなくカタストロフが引き起こされるわけではない。それはまるで陣痛のリズムと同様である。カタ� �トロフのペースはだんだんと速まっていくはずである。
そこで難産になるのか、安産になるのかは別として、どちらにしても私たちは生まれ変わらなければならない。
どれほど素晴らしい体験となるかはわれわれの意識次第である。そしてコクーン(繭)から蝶が出てくるように、まったく今までとは違う生命体へと私たちは変容するかもしれない。
これがアセンションなのである。
DNA
DNAが覚醒しはじめた [INDEX]
しかし、何に変わるかと、はっきりこの段階でいえるものではない。さなぎでしかなく、さなぎの姿しか見えないわれわれにとって、蝶がどんなものであるのか、想像するのは不可能である。
わかっていることは、ブレイクスル� �(アセンション)するには、まずブレイクダウン(はりつけ)が必要であるという点だ。宇宙には動かしがたい運行計画があり、地球もその影響下にある。そしてわれわれの肉体は地球の一部であり、われわれの肉体も含めてブレイクダウンするのである。
これから、システムも人体も、見方によれば結構スローなテンポではあるが、確実にブレイクダウンが起きる。そして肉体のブレイクダウンと共に、肉体の変化としてブレイクスルーも同時に起きているのではないかと考えられる。
人間のDNAに関する発見とその研究の歴史は、人体のブレイクスルーを明確に教えてくれている。なぜなら、人間のDNAにも著しい変化が起きているからである。
(中略)
つまり恐怖の感情に満ちているとDNAの螺旋は短く� ��り、また健康状態も悪くなる。そして寿命すら短くなるといっている。逆に愛情に満ちている状態では、DNAは長くなり健康状態もよくなるということを発見したのである。
現実は心
現実は心の反映に過ぎない [INDEX]
ペルーの古代インカ族の子孫とされるケロ族は、いまの時代を「パチャクティ」と呼んでいる。これは「すぺてがひっくり返される」という意味である。
ここまで読み進めてきて、ひっくり返されるのが地球上における天変地異や絶滅現象といった物理的なものばかりでなく、人間の精神こそがひっくり返されるのである、と推察していただけよう。
さらにマヤのカレンダーは、2012年12月22日で終わっているが、それは時空中心の世� �の終わりということを意味しているのであろう。
時空中心の世界とは、すばりこの世、この宇宙だといえる。今、われわれが五感を通して捉えている三次元の世界である。
今までの私たちの心の持ち方は、三次元世界に基づいていた。つまり、物質的な生き方であったわけだ。その心の持ち方自体が完璧に変わるのである。今までの意識とは変わるのだ。唯物的な生き方や時空に基づいている生き方は、もうすぐ終わるだろう。
生き方の価値観が変わるのが「アセンション」だと私は考える。
アセンションを、地球が滅亡の危機に見舞われるなかで、人類が死滅するという問題だと曲解している人が、まだ多いかもしれない。カタストロフにばかり注意がとられていると、恐怖のあまりキレル人も増えてくるし、ア� ��ンションに対して狂信的になりすぎる人も出てきてしまいそうである。
しかし、これから起きるカタストロフ的なことは、われわれの心の反映にすぎない。
外の世界も内なる世界もない。つまり外で起きるカタストロフによって、内なる世界が影響を受けるというのではなく、内なる世界によって外の世界が影響されるということである。最後の世界がどうなるかは、われわれの理解の仕方次第なのである。
古代人は予言を通して何を言わんとしたのか。私は、今の地球に住む私たち人間の、心の持ち方が最後を迎えることを伝えたかったのだと思う。
つまり自己中心的な世界が終わるということである。
いや、「時空中心」と言い換えたほうがよいかもしれない。
時空中心的な世界は、2012年ま� �に終わるというふうに考えればよいと思う。
現実を見抜く力
第4章 独立個人へのパラダイム・シフト
現実を見抜く力がより要求される時代 [INDEX]
神秘的な何を意味している
この本で私がお伝えしている事々が、本当に本当であれば、政府やマスコミによってもっと早く知らされるはずである、と疑う読者がいて当然だと思う。しかし、事実はいつもそのとおりには教えられていないものなのである。
1992年8月24日にハリケーン・アンドリューがフロリダの海岸を襲ったとき、アメリカ海洋大気局(NOAA)の発表では26人の犠牲者が出たと報告されたが、事実はまったく異なっていた。
ハリケーンは、警告の余裕がないほどあっという間に、コースを変えてしまった。
私は生存者報告を個人的にチェックしてみた。すると、カリフォルニア州軍のデータでは、犠牲者数が5820人にのぼっていたことが明ら かになった。トラック数百台分にも及ぶ死体が取り出される間、被害が発生した地域は憲兵によって立ち入り禁止となり、報道はすべて制限されてしまった。政府はフロリダの一部の地域に警告することができなかったという事実を、人々に知らせることができなかったからである。
インターネットが広がる現在、情報は昔とは比較にならないほどに個人的になってきている。最近では事件が起こっている場所にいる複数の個人によるレポートだけしか信頼できない現実が、より鮮明にわかってきた。
世界貿易センターのテロリスト攻撃についても、インターネット上のどれほどの人の情報がどのようにまったく異なる見解をもっているかについてを講演で話したことがあるが、しかし世界の大部分の人々はいまだにビン・ラデ ィンがテロ事件の犯人だと信じている。
最近、あなたはその後のビン・ラディンについて耳にしただろうか。ビン・ラディンは決して見つからないし、また新しい『悪者』が彼と交代に出現するであろうと、私は1年ほど前にみんなの前で述べたことがある。現実はそのように動き、現在ではサダム・フセインが悪者である。
ニュースというものは、真実の情報を提供することに関心がない人々によって製作されている。NHKであろうと、BBCやCNNであろうとも、源はほぼ同じである。
異なる種類の情報を集めるための唯一の場所は、今やインターネットとなった。
インターネットをサーチする知識人と、新聞・テレビ信者との違いは、博士号持ちの教授と小学生の違いほど情報の内容が違ってくる。これ� �大げさでも冗談でもない。
情報とは、現代に生きるわれわれが持つもっとも極めて貴重な資源であり、そして情報をコントロールするためには何億ドルもが支払われるものなのである。
アフガニスタンとイラクのような場所を買収する理由をつくるために、強力な石油会社によってテロリズムは引き起こされるのであり、実際にはわれわれが信じ込まされているようなテロリストは存在しないということも、私は日本のみなさんに講演で話した。しかし、一般の人々は、そのような事件の背後にある真実や、つねに英国とアメリカが世界の石油王国であることなどを調べようとはしない。
見栄えのする雄弁な人間がリーダーとして選ばれていて、事の成り行きをメディアを通して見るかぎり、私たちは何が本当に起きてい るのか想像すらできない。
アルゼンチンのような国は、IMF(国際通貨基金)と、世界銀行と呼ばれている本当の意味でのテロリストによって、経済から蝕まれていき崩壊させられてしまう。
われわれの世界はこうした巧みな方法で、気がつかぬ間に次から次へと買収されている最中なのだ。
民主主義的で自由な国家に暮らしていると信じていても、戦争を止めることすらできない。それのみならず、自分の資産もすべて国家に管理される生き方を私たちは選んでしまった。私たちが決して見ることもできない少数の人々によって、私たちの人生に及ぼすすべての方針が決められるのである。
政権を握っている人々が、実際にメディアも含めて経済も国も自由自在にコントロールしていて、その間、私たちは生き� �るために必死で、忙しくて、現実はそういったことに関与できない仕組みになっている。
権威ある人
権威のある人が、私たちに自由を提供しているか? [INDEX]
こういうことをいうと、私は陰謀論者だと一部の人には判断されてしまうのだが、スピリチュアル性だけを追求するのではなく、私たちが暮らす現実全体を見抜く力がこれからの進化に欠かせない過程であると私は信じている。
今の社会と暗黒時代と呼ばれている中世期を調査して比べてみた人がいる。中世に生きた人々よりも現代に生きる私たちのほうが自由が少ないという驚くべき結果がでた。
あまり信じたくはないが、これから進化する人類の無限の可能性から見ると、今の私たちはまだまだ奴隷に近 い生き方をしているといえよう。
このままいくともっと悪化してしまうだろう。
(中略)
アセンションは皆が
アセンションは皆が共有するテーマ [INDEX]
今までの話を少し振り返ってみたい。
アセンションというプロセスが何にたとえられるかというと、昆虫類が変態するプロセスや、また卵から誕生へのプロセスにもたとえられる。人間にたとえるならば、苦しい陣痛のあとで赤ちゃんが生まれてくることにたとえてみた。
それらすべての共通点は、突然の変化、つまりAという状態からまったく異なるBという状態に変わってしまうことである。そして変わってしまう直前には、何らかの苦労や痛み、ショックが伴うということだった。
これを� ��センションの前に起きる「はりつけ」状態であるというふうに説明したが、ここが重要な点となる。
いわゆる地球の次元上昇と一般に呼ばれているプロセスにおける「はりつけ」を意味する中心的な要素は、太陽系への惑星接近ではないかと思われる。
その後に恐らく本来のフォトン・ベルトと呼ばれるエネルギーゾーンにわれわれは突入する時代が来るのではないだろうか。
今までにこの地球に何度も二ビルが接近したし、何度もアセンションに近づいていくような機会があったと考えられる。だが、過去の時代とまったく異なる要素が今はある。何かと言えば、それは「情報」である。今と過去の決定的な違いは、インターネットを始めとする、情報のネットが存在していて、われわれは、それによって結ばれてい� �という点である。
今、起きようとしているアセンションは、われわれみんなが共有するテーマであり、単独で対処するものではない。当然「はりつけ」もまた、われわれみんなで共有するテーマではないだろうか。
それなのに、世界全体の様子を非常に冷静な目で見つめると、スピリチュアルな生き方が、存在していないのにほぼ等しいことは一目瞭然である。
今の地球人がたとえば卒業式を間近にひかえた高校3年生だとすれば、今の私たちの学習レベルでは、確実に2012年12月の卒業試験に落ちるであろう。合格は絶対的に不可能と思える。
ではスピリチュアルな生き方とは、どんなものなのか。
私の定義はこうである。この大宇宙と調和的な関係を持ちながら、内なる平和と愛、感謝に基づいた� �き方をすることである。ある特定の宗教に所属して、その教えに従いながら、さまざまな儀式的な行為を行なうという意味ではない。
スピリチュアリティとは、難しく複雑なことではなく、ごくシンプルなことなのだ。しかし現実世界は、あまりにもスピリチュアリティからはほど遠い。
(中略)
独立個人
「独立個人」のすすめ [INDEX]
今までに存在したどんな社会の住民よりも、今の私たちはコントロールされていて、監視されていて、操作されている。もちろん情報とメディアによるものなのだが、史上もっともコントロールされているのが現代の地球人ではないかとすら思える。
いわゆる宇宙の神というべきか、宇宙のこころとでもいうべき壮大な存在� ��のコネクションは、完璧に近いほど失われてしまった。私たちは実に迷える者たちなのである。
(中略)
今の世の中は、戦争とカタストロフといったまったくもって地獄のような状態に向かい、フルスピードで疾走していることは事実である。
こんな現状の中、どの政府であろうが、どんな世界的な宗教であろうが、どんなに素晴らしい組織力があるグループであろうが、われわれをこのエントロピー(無秩序)から本当に救えるものは存在しないといえよう。むしろ反対にあらゆるシステムが今、周りでどんどん崩壊しつつある。
こうしたことに気づいてこそ、あなたのパラダイムは国家や権力を持ったものに束縛されない独立した自分、他者と自分を同じように大切にする力を持った人間へとシフトしていくので ある。
そういうあなたを、私は「独立個人」と表現する。
「独立個人」への道は、究めるに値する素晴らしさと目覚めがたくさんあるように私は思う。確実にあなたの現実を変えていく。当然、あなたが変わると周りも的確に変化するはずである。
アセンションの第一
アセンションの第一ステップ [INDEX]
アセンションにおいても、自分が治めるということがポイントである。
なぜならば、アセンションを体験するのは、集団ではないからだ。アセンションするのは自分である。いくら仲間や家族がいても、同じ国籍同士であっても、個々の意識は異なる。当然ながら、それぞれが体験する内容も違ってくる。
この本だって、読者であるあなた自身のための本である。これが一番理解していただきたいポイントである。
自分を治めることにおいては、例えば情報をかき集めて、今の傾向を自分なりに把握できるようになることもそのひとつである。
「なるほど、太陽系規模での大きな変化が起こる。これは変容のプロセスであり、進化するひとつのプロセスであり、今まで� �言されているように、これは人類の最後の浄化かもしれない‥‥。今、地球は〈はりつけ〉プロセスの真っ最中なのだ」
というふうにわかれば、それも自分が治める世界のありのままの現実を知ることにつながる。
自分で本当に実感して知ること、つまり自分があってこそ、この世界があることを感知することだといえよう。
感知すれば自ずから変わらなければならないことに気づく。今までどちらかというと受動的に生きてきた自分があり、いつも問題を避け続けていた自分が、自分も含めて周囲のすべてのことにすすんで関わる能動的な自分にいつのまにか切り替わっていく。まるでモードスイッチが自動的に入れ替わるように、今、あちらこちらで私たちの知覚の変化は起き始める。それは自然な気づきによって起 きるのである。
気がつけば、まったく今までとは違っている自分をきっと発見するだろう。しかし、それは問題を抱えたり、悩んだり、ある意味で「はりつけ」のような苦しみを体験した自分がいるからこそ、変わるのだということを忘れないでいただきたい。
私たちはあくまでも三次元空間に住んでいて、アセンションはこの空間にて起きる。そうでなければアセンションする意味はない。
しかしこの三次元では、すべてが二元性を持っている。よく観察すれば、相対する世界であることがわかる。
平和を平和をと言いながら戦争を繰り返す、矛盾の世界である。内なる世界も同じで、勝とう勝とうといきむと負けたりもする。
しかしこのような二つの摩擦を超えるためには、二つが存在することをまず知っ て、二つを受け入れることから、アセンション・プロセスは始まる。
自分の世界を治める「独立個人」に覚醒することが、アセンションの第一ステップとなるのである。
国家は最大
国家は最大の暴力団 [INDEX]
気づきを得た「独立個人」は、この世は一体何によって動かされているのかという疑問を抱くべきである。これは追究するに値する非常に大切な問題意識である。
世の中を動かしている中心的なエネルギーは何かと問うと、間違いなく「勢力」だという答えを私はもっている。そしてある本の説明によると、そういった勢力を「フォース」と呼んでいる。
勢力とは、とことん問いつめていくと暴力であり、世界のすべての国家主義は、そのエネルギー� �確かにコアとして持っている。見方によれば、国家とは最大の暴力団なのかもしれない。
今のアメリカ対イラクの戦争は、その完璧な例である。世界のリーダー的な国のやり方が、暴力団の手法と同じであることに気づかないのは、現実を見る力がないからか、システムにすっかり洗脳されているからとしか考えられない。
そのような気づきが、世界中で広まってきているのは事実であり、これこそ暴力的な世界の終わりを私たちの力で築き始めている証拠である。暴力的な地球人には、暴力的な空しい終末しか待っていないのである。これが宇宙の秩序というものである。
こうした現実の中に暮らしている独立個人には、あらゆるシステムの崩壊が見えるはずである。すべてのシステムに対して疑う力を養っていくこと と同時に、情報の豊かさによってシステムに所属しなくても生きていける方法をいろいろと発見していただきたい。
(中略)
物質や力を求めるという今までの私たちの夢は、なんと幼稚すぎたものかと思う人たちもきっと増えてくるだろう。お金とちょっとした栄光で幸せになろうとするのは、ナンセンスであると気づく人たちも増えてくるに違いない。いくらお金や権力があっても、またいくら影響力があっても、それが本当の幸せであろうかと考える人々もきっと増えてくると私は思う。それらの方向は、本当のスピリチュアリティにはほど遠くて、知らず知らずのうちに今の地球の現状と同調して歩むことになってしまうからだ。
マザー・テレサ
マザー・テレサも愛読し、評価した本 � � [INDEX]
アセンションと力には、深い関わりがある。アセンションと力とだけではなく、スピリチュアルな生き方にも、「独立個人」にも深く関係している。それらすべての共通点は、「気づき」に基づいている。そして気づくか気づかないかは、個人に関わっている。
何度もいうように、「気づく」ことがアセンションへの道に不可欠な条件なのである。
次に、貴重な本を紹介する。人類全員のアセンションの可能性が、私には違うアングルから想像できるようになった画期的なものである。
"Power vs. Force"(『パワーVSフォース』)という精神医のデビッド・ホーキンス博士によって書かれた本がアメリカで出版された。以前に彼は、ノーベル化学賞と平和賞を受賞したライナス・ポーリング博士と共に本を出版したこともある学者である。
彼は覚醒する体験を何度もしたことがあり、そのことがこの本の特徴としてよく現れていた。単に医者および科学者として書いているのではなく、実際に宇宙意識、神意識を何回も体験したことのある、とても意識の高い人間であることが伝わってくる。
彼の本は、デンマーク政府にとても高く評価され、ホーキンス博士は王室からナイトの称号を受賞した。また、マザー・テレサやウォルマート社長のサン・ウォルトン、元クライスラー社長のリー・アイアコッカなど、世界的に も名高い人物たちに愛読され、高く評価された。
その理由は、古いパラダイムから新しいパラダイムにシフトする時代において、集団から個人へと、権力から自由へと変化することについてが、述べられているからである。
物質主義からスピリチュアル的な発想に基づく変化が実際に起こりつつある背景には、何が真実の情報であるかということも明確に示されている。
(中略)
この本を読むと真実の情報の根元はパワーであり、それにくらべて誤った情報の根元はフォースから生まれていることが、自分の真実性テストを通して理解することができる。
同時にこの二つを識別する能力も、この本は養ってくれる。
恐怖を選ぶか
恐怖を選ぶか、パワーを選ぶか? � �INDEX]
さて、これまでに述べてきた二ビルという惑星の接近は、私たちの地球規模での進化の大きな引き金となり、そしてその影響によって私たちは、フォトンの時代に突入するであろうと考えると、ある意味ではその惑星の接近はとてもありがたい事態だといえる。
光の時代、黄金の時代、至福千年と、その時代をどのように名づけてもよいのだが、しかしその時代はスピリチュアルな生き方への転換となることは間違いない。
精神性の高い発想がよりいっそう地球上で開花し、新たなルネッサンスを迎えるとき、人間と神との関係は一体、どうなっていくのであろうか。
少し進んで考えれば、人間はどうやって神となるのかという問いである。
私たちのDNAをはじめとして、意識と知覚、そして 肉体に大きな変化がやってくることは確かだ。私たちのDNAの変化は、電磁波の変化、磁場の変化によって引き起こされて急速に進化するであろう。そしてその進化と同時に大きな危機もやってくるであろうというのが、私の意見である。
卵からひなが生まれる瞬間は、その中にいるひなにとっては一番命に関わる危険な瞬間でもある。しかし、それはほんの一瞬にしか過ぎない。
今から2012年までのたったの9年間で、われわれ個人としての現実は、どのように大きく変わりえるのか、地球の長い歴史から見るとどうなのか、どういうふうに変化するのかを、ぜひ想像してほしい。
なぜならこれは、ちょっとした社会的な変化や新しいムーブメントといったようなスケールで起きるという話ではないからである。� ��球人にとって、最大の進化ができるチャンスが与えられる太陽系規模の大イベントが起きているからだ。
そこで個々が何を選択するかが一番のポイントである。ホーキンス博士のいう、パワーを選択するか、恐怖を選択するか、どちらを選択しようと、私たちの自由である。
恐怖を選択すれば、たちまちフォースの世界にわれわれの意識は囚われてしまう。
実際に一瞬一瞬、自分の意識をチェックしてみると、進化のスパイラル上に存在し続けることは、かなりのスピリチュアル性が要求されるのは事実だ。
アセンションは毎日
アセンションは毎日毎日起きている [INDEX]
これから情報がさらに増えてくると同時に、混沌もいっそう増してくるのは間違い ない。そして恐らく劇的な地球規模での変化も起き続けるだろう。
そんな中、だれもが時間がもっと加速化していくのを感じ取るはずだ。
近づく惑星の影響力によって、私たちは進化させられるわけである。これほど変化する中、今までの生き方がまったく変わるのは当然である。
個人としての自分がアセンションするプロセスはどのように感じられるだろうか。高層ビルのエレベーターに乗ったようにヒューと上がるのだろうか。まったく別の次元にスーッと瞬間移動するのだろうか。
ここまで読んでくださった読者の方々は、そんなことを信じないし、2012年に急に起きることを待つ人もいないだろう。アセンションは毎日毎日起きていて、今、毎日アセンション・トレーニングを私たちはしている最中で� �る。
つまり2012年にすごいレースがあるとしよう。そしてそのレースに参加するためのトレーニングとして何が一番大切なのかは、この瞬間瞬間、どこに自分の意識がフォーカスしているのかというトレーニングに決まっている。自分の意識を、この瞬間瞬間、何に注ぐかということなのだ。
平和? 光?
自分のDNAに存在する光、宇宙に存在する光にフォーカスしているだろうか。光については、まだ比喩としておいて、もっともシンプルな答えとして、愛を選択するか、恐怖を選択するかである。
正直いって、自分の周りは混沌やパニック状態で、恐怖心が漂っている中、この一瞬一瞬に、愛や平和を選択することは実に難しいことである。
しかしもう、本当の勇気と、依存のない独立心が問われ� �時代が到来したのである。
エピローグ
エピローグ――あとがきにかえて [INDEX]
ファラドーウディン・アタールという、スーフィー教の指導者で詩人が著した『鳥の会議』という寓話がある。
スーフィーとは、イスラム教の主流派が「表」であれば、いわば「裏」の宗教、秘教である。コーラン原典主義からみれば、異端中の異端と言える。
スーフィーの教えは、寓話や物語を通して、哲学的・宗教的な教えを伝達するというシステムを用いており、アタールも『鳥の会議』の中で、人間の意識の旅について説明しようとしたのだろう。
私がこの話を読んだのは20年以上も前になる。
あるところにフーポーという鳥がいました。 ある日フーポーは、全世界の鳥たちに向かって、これから会議を行なうので集まるようにと呼びかけました。
全世界の鳥たちは一カ所に集まって、フーポーの話を熱心に聞きました。
フーポーは次のように呼びかけました。
「私たち鳥には、サイムルグという名前の神様がいる。サイムルグは幻の国の宮殿の中で生活している。これからサイムルグに会いに行こう」
しかし、遠く離れているサイムルグの宮殿に行くには、長く危険な厳しい旅になることは目に見えており、命の危険も覚悟しなければなりません。そこでフーポーは、
「サイムルグに1回でも会えば、私たちは覚醒し、本当に生きる目的を見つけ、幸福になれる」
と語りかけました。
鳥たちは顔を見合わせ、相談しあいまし� ��。神様には会いたいけれど、危険な旅であり、躊躇しているのです。
するとフーポーは、「行きたくないのなら、行かなくてもいい。しかし行きたくない理由をみんなの前で言いなさい」と言いました。
鳥の中でもっとも美しい声を出し、人間を喜ばすことで有名なナイチン・ゲール(ウグイス)は、「私は本当に行きたいのです。だけど、長い旅の中で声が枯れれば人間を喜ばすことができません。私の使命を果たせないんです」と言いました。
それに対してフーポーは、「ああそうか。それならやめて結構だ」と答えました。
他の鳥たちも、次々と前に出てきて、行きたくない、いや行けないと、理由を説明しはじめました。
結局、集まった鳥たちの中で、行くことを決意したのは数百羽にすぎませんで� ��た。
それから7年にわたる、彼らのつらく苦しい旅が始まりました。そのうち三分の一の鳥たちは、その途中の危険な冒険のなかで脱落していきました。
サイムルグの宮殿にたどり着いたときには、もう37羽しか残っていませんでした。到着した鳥たちも疲れ果て、羽は落ち、貧弱になって、ボロボロでした。
限界の中でようやくたどり着いた鳥たちは、宮殿の責任者に案内されて、サイムルグの部屋に通されました。
その部屋には大きなカーテンがあり、その向こうでサイムルグが待っていると言われました。37羽の鳥たちは気を取り直して、期待に胸をふくらませました。
長いあいだ待たされました。どのくらいたったのでしょう。ようやく「今からサイムルグとの対面ができますよ」と言われまし� ��。
カーテンの幕がゆっくりと上がっていきます。
しかしそこには、誰もいませんでした。
「どうなっているんだ!」「7年間ボロボロになるまで飛び続けて、危険な目にあって、いろんな体験をして、やっとのことでここまで来たのに、誰もいないじゃないか!」
鳥たちは騒然となりました。皆はフーポーに向かって言いました。
「サイムルグはどこにいらっしゃるんですか!?」
それに対してフーポーは、静かな口調で「じつは君たちに言わなければならないことがあるんだ」と言いました。
みな、フーポーの次の言葉を待っています。フーポーは言いました。
「サイムルグとは、じつは37羽の鳥のことなんだよ」
それを聞いた鳥たちは、自分たちの数を数えました。
そのとたんに 、彼らは悟りを開きました。
「ああ、俺たちがサイムルグなんだ」と気づいたのです。
本書をここまで読み進めてこられた読者なら、この寓話の言わんとすることは、すでにおわかりだろう。
つまり、「外にいる神」を探し求めるのは間違ったことであり、神は自分の心の中にこそ存在しているということである。
また、鳥たちが長く危険な旅に出ることを躊躇したのは、そのまま、私たちはスピリチュアルな進化をすることに興味を持っているにもかかわらず、実際に取り組む人は非常に少ないということを意味しているのである。
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